恋に異例はつきもので
 な、なんてことを……
 わたしの顔、きっと、茹で蛸みたいになっていたはず。

 そんなわたしの頬を、部長は両手でそっと包んだ。

「実は、今も限界に近いんだが……」
 そう言って、もう一度軽く口づけされ、そのまま首筋に唇が這ってきそうな体勢に。

 わ、わ、わ。

「ち、ちょっと待って……」
  慌てるわたしにかまわず、部長はさらりとのたまう。

「惚れてる女に、そんな思い詰めた切ない顔されて、平気な男がいるとでも思ってんのか」

 キャーっ、ほ、惚れてる女⁉︎
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