恋に異例はつきもので
「『ヤマモト』は銀座に自社店舗ビルを持っているだろう?」

「はい。子供のころ、わたしも親に連れていってもらったことがあります」

「この間行ってみたんだが、今はすっかり寂れていた。社長は売却を考えているようなことを言っていたが、俺はあの店舗のリニューアルを今回のブランディングの中心に据えようかと思っている」
「なるほど」
「やはり、実際に遊ばせるのが一番だろう。子供に商品を売り込むにはな」
「そう思います、わたしも」

 ここで遊んでいる子たちのキラキラした表情が、その何よりの証拠だ。
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