【完結】復讐の恋〜あなたに復讐するために結婚します〜
その日仕事を終えて帰宅したわたしを、和人は「おかえり」と笑顔で出迎えた。
「和人、帰ってたんだ」
「ああ。今日は外回りだったからそのまま帰宅した」
「そうなんだ」
和人の顔をこうして見るたびに、わたしは吐き気がする。この顔を見るたびにイライラして、殴りたくなる。
「夕飯出来てるけど、どうする?」
「……まだいいや。ちょっと仕事終わってないから。 悪いんだけど、先食べてて」
そう言ってわたしは、すぐ部屋に入った。
「ムカつく、本当に……」
何なの、あの笑顔……。そんな顔、わたしに見せないで……。
「百合音、どうした? 具合でも悪いのか?」
すると部屋のドアをノックした和人の声が、ドア越しに聞こえてきた。
「ううん、大丈夫。ちょっと疲れただけだから」
「そっか。あまり無理するなよ」
「うん。ありがとう和人」
そう答えたわたしは、ベッドに寝転び目を閉じた。
「……お姉ちゃん」
今でも思い出す。お姉ちゃんとした最後の会話を……。
お姉ちゃんと最後に会話したのは、お姉ちゃんが亡くなった日の朝だった。