Tear Flowers〜快楽は毒に変わる〜
「ありがとう、レイモンド。これであとは証拠を掴むだけだよ」

アルミンがそう言い、レイモンドも「そのようですね」と呟いた。



それからフィオナたちはアルミンに容疑者の名前を告げられ、その人物を徹底的にマークした。フィオナたちはこっそりとその人物を尾行し、シオンたちが部屋でその人物の素性について調べていく。

そして、フィオナたちが潜入調査を始めてから三週間後、フィオナとエヴァン、そしてレイモンドはその人物を空き教室へと呼び出した。アルミンたちも何かあった時のために隠れている。

「……こんなところに呼び出して一体何ですか?」

夕暮れの教室、遠くから生徒の声が聞こえてくる。そんな中、フィオナたちとその人物は睨み合っていた。

「呼び出したのは、あなたが薬物事件の犯人だからですよ。……セブルス・ダチュラさん」

フィオナがそう言うと、目の前にいるセブルスの肩が揺れる。レイモンドがジッと彼を見つめた。

「肩が揺れる、それって動揺している証拠ですよね。きっとあなたの脈はあの時みたいに早くなっているんでしょうね」
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