凄腕パイロットの極上愛で懐妊いたしました~臆病な彼女を溶かす溺愛初夜~
「でも予定があるの珍しいですね。菜乃さんって習い事は休日に合わせていますよね」

 皆には出勤日も休日もどちらも多忙だと思わせているけれど、仕事がある日は身体を休ませたいので予定を入れないことを、朱莉ちゃんは知っている。

「うん、ちょっと」

 誤魔化すように微笑んで、連絡が来ていないかスマートフォンをチラッと見た。しかしメッセージアプリのアイコンにはなんの表示もついていない。

 休憩に入った直後、午前中に届いていた【空港内で食事をして、本を読んで時間を潰す】というメッセージに【わかりました。終わったら連絡します】と返信をした。

 返事が来るような内容じゃないからあたり前か。

「もしかして、デートですか?」

「へっ!?」

 唐突に図星をつかれ、手にしていたスマートフォンをテーブルにゴンッと音を立てて落としてしまった。

「当たりですか?」

 ニヤッと笑った朱莉ちゃんは、うどんが載ったトレーを横にどけて前のめりになる。

「さっきからずーっとスマホ気にしてますもんね。今なんて動揺して落としちゃってるし」

「私、気にしてた?」

「はい。不自然なほど」

 自覚がなかったのでびっくりする。
< 115 / 248 >

この作品をシェア

pagetop