白鳥とアプリコット・ムーン ~怪盗妻は憲兵団長に二度娶られる~

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 ちゅく、ちゅくと軽やかな音を立てながら、柔らかな唇を食んで、ローザベルは甘い吐息を漏らす。侍女によって塗られた香油の効果は絶大で、すでにキスだけでまだふれられていない左右の乳首が夜着ごしに透けて勃っているのが見えた。卑猥に思われないだろうかと危惧するローザベルをよそに、ウィルバーは彼女の夜着のリボンをほどいていく。
 真っ白な絹とレースとリボンが使われた夜着は、この日のために王家が準備してくれたもの。さらりとした絹に身体を包まれていたローザベルの夜着のしたは当然裸だ。

「俺に見せて。君のすべてを」

 しゅるり。リボンで留められていた胸元が、彼の手によって空気に晒される。ふるん。と揺れる小振りだがかたちのよい膨らみを前に、ウィルバーが嬉しそうに微笑む。

「きれいだ」
「んっ……ウィル、バーさま……」

 ちゅう。唇にしたように、心臓に近い場所にキスされる。それだけで脳裡に閃光が迸る。

「はぁぁんっ……」
「よかった、きもちいいんだね、ローザベル」
「ローザ、で、かまいませ……んっ」
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