図書室の彼の溺愛
『うぅ…………っく」

泣き声のような声が聞こえて、顔を上げる

『どうした?楓』
楓に声をかけるとゆっくりと抱きついてきた

『お母さんと父さんがいないから、朝ご飯皆で食べられない……』

どうやら、寂しくて泣いているらしくて、楓の頭をなでる

『よしよし、兄ちゃんがついてるからな…』

『湧兄ちゃんがついていてくれるの…?』

『あぁ、兄ちゃんは楓と一緒だ』

『湧兄ちゃん大好き!』

涙が引っ込んで満面の笑みを浮かべた楓を抱きしめて、頭をなでる

『えへへ、』



楓の背中をトントンとリズムよくたたいていると、暫くして、寝息が聞こえてきた


楓に彼氏ができたら俺はどうするだろうか

おそらく、俺と同じく楓生が大好きな燿はどうするだろう
と、考えながら、俺も眠りについた
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