私は1人じゃない
「この部屋使え」
相変わらずでかい部屋。
蓮の部屋は黒を基調としている部屋だけどこの部屋は使われていないのか白い家具と机とベッドしかないシンプルな部屋。
「ないものは買え、なんでも買えるから」
この家は亡くなった蓮のお母さん方の祖父母の家で結構なお金持ちで遺産をたっぷり残してくれたからたくさん使ってもいいと蓮から言われたけど、必要なものはないし泊まれる部屋があるだけ嬉しい。
ベッドに横になって目を瞑る。
浮かぶのは和藤先生と梨沙子先生の姿。
あの2人、お似合いだなぁ……。
なんで別れたんだろ………。
考えてもどうにもならないし、ただ苦しいだけ。
でも和藤先生のことが頭から離れなくて、それが余計に私を苦しめさせる。
知らずに涙が出てくる……。
布団に潜って、蓮に聞こえないように泣いて、
涙と共に和藤先生への想いも流そうと決めて、
いつの間にか眠りについていた。