8月25日(前編)
水樹くんの家に着くまでの間、てっきり親御さんがいるとばかり思っていたけど、どうやらまだ帰ってきていないようだ。

ってことはまたお兄さんと2人…

だ、大丈夫だろうか?


と今頃になって警戒する。

だけど、意外にもお兄さんが通してくれたのはリビング。


その瞬間、警戒心が緩んだ。


「で?次は何に悩んでんの?」

お茶を差し出しながら顔を覗きこんでくるお兄さんの瞳はやっぱり水樹くんにそっくり。

「えっと…水樹くんの好みとかってわかりますか?」

「は?慧と付き合っといて本気で聞いてんの?」


もちろん本気だ。

付き合うとか、そういうの以前に水樹くんのタイプにわたしは入らないんだと思う。

だから水樹くんはわたしに何も……


「自信なくて…大事にされてるのはわかるんですけど…それが逆につらいというか……わがまま、ですよね」
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