あの夏、わたしはキミに恋をした。
「遅くなってごめーん!」
遥が手を合わせながらこちらへ向かってくる。
その隣にいる巧くんの手は後ろで目隠しをされている人と手をつないでいる。
案外暴れた様子じゃないことから、なんとなく大輝はもう察しがついているのかもしれないと思った。
「外すよ?」
「うん」
巧くんは手を伸ばして目隠しをとった。
外の明るさに少しだけ目をぱちぱちさせた大輝と目があう。
そのまま大輝はあたりを見渡しながら目を見開く。
「なんで…」
「今日は大輝に試合をみてほしくて声をかけたの」
「…試合?」
「そう、こっちきて」
大輝の手をとって歩きだす。
この大きくてあたたかい手が好きだった。
大輝は言われるがままでまだ理解はしてない感じだったけど、それでも嫌がる様子はなかった。