天敵御曹司は純真秘書に独占欲を刻み込む~一夜からはじまる契約結婚~
元々二人ともサバサバとした性格でよく気もあった。
地元にいるときから、舞子は化粧やおしゃれが大好きで、今は大手の化粧品会社に勤めている。
大学に入った時にいろいろアドバイスしてくれたのも彼女だ。
「いきなりごめん。仕事大丈夫だった?」
申し訳なさそうに問いかけた私だったが、舞子は何も気にしていないようで笑顔で答える。
「大丈夫、大丈夫。それより何食べる?」
レストランが立ち並ぶ通りを歩きながら、二人であれこれメニューを見ながら店を選ぶ。
そして、一軒のイタリアンの店に入ると私たちはビールを注文した。
「しばらくぶりだけど元気だった?」
ビールを一口飲むと、舞子は私をじっと見て微笑んだ。
「変わりはないな。でも今日は冷徹上司が早く帰ったんだよね」
「仕事の鬼の噂の部長?」
いつも話に登場しているため、舞子も少し驚いたように口を開いた。主に愚痴ばかりだからだ。
「そうそう、なんか珍しく感情的な電話をしていて、その人と会うみたい」