天敵御曹司は純真秘書に独占欲を刻み込む~一夜からはじまる契約結婚~
「へえ、彼女いるんだ。人気があるって言ってたもんね」
舞子の言葉に私もやはり彼女なのかなと改めて思う。しかし部長が女の人と一緒にいることを想像できない。あの冷たい視線で甘いセリフを囁くことがあるのだろうか。
「まあ、私には関係ないけど早く帰ってくれたおかげでこうして舞子と会えたし」
部長のことを頭から追い払うと、私は気を取り直して運ばれてきたサラダを取り分ける。
「そういえば唯子結婚したね」
舞子の言葉に、私は舞子にサラダを渡しながら小さく息を吐く。
「これでまた実家からのプレッシャーが強くなるな」
唯子というのは、私たちの小学生の同級生で家も近所の知り合いだ。
「本当、まだ二十四なのに結婚は早いわよね」
結婚願望のない舞子もうんざりしたような口ぶりをする。
私たちの実家は適齢期が二十四歳といわれていて、地元にいる友人は結構結婚をしている。
「本当よ」
私が同意すると、舞子が少し表情を曇らせる。