なぜ婚約者なのか説明書の提出を求む

失恋女子会

「はぁ。お酒でも飲みたい気分です。強くないけど……」

「飲もうか? 付き合うよ」

「良いですね。何処にしましょうか?」

「祥子ちゃん、女二人で安心して飲めるお店知ってたりする?」

「うーん。私、普段は飲まないから……」

「じゃあ、家に来る? コンビニで好きな物を買って」

「良いんですか?」

「勿論よ」

「お言葉に甘えてお邪魔します」

 近くのコンビニでジュースみたいに美味しそうな缶酎ハイやフライドチキン、サンドイッチ、おにぎり、スイーツやらお菓子をたくさん買って私のマンションへ。

「お邪魔します。素敵なマンションですね。新築の匂いがする」

「どうぞ。上がって。あんまり片付いてないかもだけど」

「そんな事ないですよ。キレイにしてるんですね」

「あぁ。お家に電話入れておいた方が良いよ。遅くなるって。何なら泊まって行く?」

「良いんですか?」

「祥子ちゃんなら大歓迎。明日は大学休みだし」

「はい。じゃあ、そうします」
 祥子ちゃんは友達の家に泊まるからと電話を掛けた。
 安心して貰う為に私にも代わって、祥子ちゃんのお母さんと話した。一緒に勉強すると言う口実で……。

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