なぜ婚約者なのか説明書の提出を求む
 私の頭をぽんぽんと撫でて玲於奈さんはバスルームへ。暫くして戻って

「バスルームからも夜景が見えるよ。バスタブにお湯を張って来た」

「えっ? それって……」

「一緒にバスタブで夜景を見よう。東京の景色も暫く見られなくなるからな」

「外から見られたりしませんか?」

「こういう所は鏡面ガラスになってるから外からは見えないよ」

「あ、はい……」
本当に見えないのかな? 心配しながら玲於奈さんとバスルームへ。

 全身が映ってしまう大きな鏡の前で、玲於奈さんはスーツを脱いでいく。素敵なハンガーラックにシワにならないように掛けて。

「次は茉帆だよ」
そう言いながら着てきたスーツを脱がされる。ブラウスのボタンを一つずつ外されてラ·ペルラのブラのホックも外された……。

「茉帆。本当に綺麗だよ」
腰に腕を回されて胸の尖端を口に含んで愛おしそうに吸われると……。

「ん……あっ……」
声が零れてしまう……。自分では止められない……。

「可愛い……。僕だけの茉帆……」
玲於奈さんの声も少し掠れていて……。


 優しく抱き上げられてシャワールームへ。

 玲於奈さんは体の隅々まで薔薇の香りのボディソープをたっぷり泡立てて洗ってくれた。シャンプーも丁寧に。
 私がメイクを落としている間に玲於奈さんはシャンプーも全てを終わらせていた。

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