地味同盟~かぐや姫はイケメン達から逃れたい~
「……」

 部屋から出されたのはあたしだけ。

 久保くんは『じゃあまた明日な』という別れの言葉通り、一緒に出てきてはくれていない。


「……えっと……どうやって帰ればいいの?」

 不良に囲まれる状況から脱することが出来たのはいいけれど、どこをどう通ってここに来たのか分からない。

 ドアを開けて久保くんに聞くべき?


「……」

 多分、それが一番迷わずに済む方法だと思う。

 でも、またあの不良たちの視線を浴びなきゃないのかと思うと……。


「うん、やめよう。東校舎は見えてるんだから、そっちの方に行けばちゃんと戻れるよね?」

 来るときは上ったり下りたりと良く分からない道のりだったことから目を逸らして、あたしは案内を頼まず自力で戻ることに決めた。


 まあ、すぐに後悔することになったのだけど……。


「あれ? ここ通ったっけ?」

 そんな疑問が始まり。
 そこでせめて引き返せばよかったのに、進んでしまった。

 そして、十分後……。


「ここ、どこ?」

 まずい。
 本気でまずい。

 完全に迷った。

 ここがどこかは分からないけれど、戻ろうとしている東校舎じゃないことだけは分かる。

 だって、ひと気が全くないもん!
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