角松 ヤエ 30歳 OL
第2話


第2話


「星が綺麗だね。でも君の方がもっと綺麗だよ」
って言われたら冗談でもドン引きする




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「イタクナ~イ。イタクナ~イ。
ダイジョ~~~~ブ。」


私が勤める会社は毎週水曜日が“ノー残業デー”になっている。

みんな定時で仕事を切り上げるから、
アフター5の予定が立てやすい、

金曜日以外に重宝している曜日だった。


「イタクナ~イ。イタクナ~イ。
ダイジョ~~~~ブ。」


そんな今週水曜日も、
勿論手帳の中には予定が記入されている。


ただ・・今週は月曜日に匹敵する“憂鬱”アフター5。


だから椅子に座って、
もの凄く小声で呪文を唱えていた。


ちなみにこの呪文は前々回ぐらいにここへ来た時、

泣きじゃくっていた5歳ぐらい男の子にお母さんが言い聞かせていたので、

ちゃっかり私も習得した(^◇^;)


「イタクナ~イ。イタクナ~イ。
ダイジョ・・・。」


「角松さ~ん。角松ヤエさ~ん。」


「あ、はい。」


「診察室どうぞ~。」


よ~~~しっ。


読んでいた雑誌を本棚へしまって、カーテンで仕切られていた憂鬱の向こう側へと足を踏み入れる。


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