鶴の音返し
「身体はもう大丈夫なの?」

さらに、さつきから現実味のない心配がこぼれる。

千鶴はそれになんとか頷きで返事をした。

まだ何が起こってるのか理解できておらず、
きっとこの後蹴りでも飛んでくるんじゃないかと構えている。

だが、実際に飛んできたのは、

「ごめん!ごめんなさい!」

今まで与えた痛みの一部を自分に課すかのように、
拳を握り込み、
唇を噛み締め、
深く、深く頭を下げる。

もうなんのことだか、
現実なのか、ドッキリなのか、
訳分からなくなってる千鶴に追い打ちをかけるように、クラスのみんなが口々に謝罪を飛ばしてきた。
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