訳あり無表情少女と一途な旦那 〜異世界編〜
ザキロ王side
夕食を待つ間に自室でゆったりと読書をしていると
コンコンッ

「お父様、クロトです」
「入りなさい」

ガチャッと扉が開き、クロトが近寄る

「何だ?」

クロトに目を合わせるが

「? クロト?」
「…」

何かがおかしい…
目は合ってるが、光が無い

「クロト、どうした?」

すると
クロトから黒い霧が出てくる

「!?」

クロトは表情を変えず、剣を抜く

「!? クロトっ!?」
〔主!〕

ワシの精霊が目の前に現れ、クロトが見えなくなったのと同時に
胸にズブッ!と剣が刺さった

「…っ、ク…ロ……ッ!」
〔へえ、流石一国の王 良い精霊持ってんなぁ〕

視界が霞んでいく中で見えたのは
クロトの横にいる、見覚えのある者の姿…


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