訳あり無表情少女と一途な旦那 〜異世界編〜
パリンッ
《サイコキネシス》がガラスの様に砕けていく
栞に視線を向けると、魔物はいなくなってる
去って行ったのか?それとも…
考えてる内に栞が近くまで来てる

「終わったよ」
「栞…」
「ん?」
「魔物は「シオリ様!ありがとうございました!!」」

街の人達が次々と歓声を上げる

「シオリ様、お疲れ様でした。城へ戻りましょう」

ソルの言葉で、街の人達は栞に挨拶して帰っていく
残ってるのは俺達しかいない

「私達も帰ろ」
「栞っ」
「ん?」
「…っ」

俺が言い淀んでると、肩に手がポンと乗る
紫音…

「何でもない、帰ろ」
「? うん」

栞とソルが先に歩いてく

「…紫音」
「分かってる。…でも、姉さんも悩んでるかもしれない
 今は何も聞かないで、姉さんから話してくれるのを待ってみよ」
「そう…だな…」
「2人共早く〜」
「「今行く」」

今回、栞のスムーズな指示で自然と安全な所に居た
俺は、いつも栞に護られてばっかだ
栞を護れる力が欲しい…
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