Tear Flowers〜永遠の約束〜
フィオナが訊ねると、レティシアは「ええ。みんなの姿が見えているし」と頷く。フィオナは会議室に向かって行こうとしたのだが、年少の子どもたちがフィオナの足にしがみついて離れない。

「ヤダヤダ!フィオナ先生も一緒に遊ぶの!」

「一緒におままごとするの!」

駄々をこねる子どもたちに、フィオナは「私は行かないといけないんです」と言ったが、幼い子どもたちが理解してくれるはずはなく、ずっと駄々をこね続ける。

「仕方ありません。一緒に行きましょう」

説得は諦め、フィオナは子どもたちと共に会議室まで行こうとした。すると、「ダメ!!」と四人の子どもの声がハモる。フィオナが振り向けば、四人の最年長の子どもたちがフィオナを睨み付けていた。男子二人、女子二人だ。女子二人はすぐにフィオナと子どもたちを引き離し、威嚇するかのような目を向ける。

彼らの名は、デイジー・ワトソン、カルミア・ブリューゲル、レイナ・カキツバタ、クラウディオ・ブルースターと言う。彼ら最年長は何故かフィオナとレティシアを敵対し、ろくに話もしたことがない。
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