おもいでにかわるまで
文化祭の後聖也はクラブに復帰したが、水樹とはお互いに強烈に意識し合ってしまい挨拶すら満足に出来なかった。
あの何もなかった頃、皆を交えてどうやって話していたのかがわからない。偶然か必然か二人きりで話せる機会もなく、水樹から告白の返事はなかった。
実は自分達には何も起こっていないんじゃないのか?あの日の事は自分の夢や幻だったのか、とどんどん過去になっていく水樹の涙が聖也の感情をネガティブな方にすり替え、そして、あの日の背中の温もりにしがみついている自分が、無意味で究極に虚しかった。
もうこのまま何も得られず失うだけで終わってしまう可能性もある。でもそれは違うだろ?と元来の男らしい性格が時間の経過と共に表に出始めると、次の段階でははっきりとした返事を貰いたいと意識が変化していた。
そして週末の土曜日の朝、いつも通り基礎練習から始まったのだが水樹は水樹で鈍臭さが炸裂していたのだった。
ピッ、ピッ、ピッ、ぴっ、びっ、ピびっ・・・。
ピびっ?水樹の笛がまた音痴だ。そのシーンでは部員達が全員大袈裟に足をくじきそうにリアクションをした。
「こらマネージャー、またトリップしてるぞっ、戻ってこーいー!」
勇利の突っ込みで笑いが起きて、その流れを引き継ぎ水樹が部員に構われて皆で笑う。これがここにいる全員の日常であり、そして水樹の作ったお茶がとんでもなく薄かった以外は特別な事件もなく練習の最後のミニゲームが終了したのだった。
「聖也行こうぜー。」
「俺そこでストレッチしてから帰るわ。」
「飯行かねーの?」
「今日デートだからやめとく。」
「また女出来たの?」
うるせーもうすぐできんだよ、と仲間と別れてから聖也は隅にあるトレーニングコーナーに行き、肩のケアをした。水樹は片付けがあるから皆より遅く体育館を出るのを知っているのだ。
さあ、ここからどうする・・・?いや、もう決めてんだ、いくか。
ピリッっと顔に決意がこもるとそれから驚いた。
聖也は自分から会いに行こうしていたのに、今、自分の目の前には水樹がいた。
あの何もなかった頃、皆を交えてどうやって話していたのかがわからない。偶然か必然か二人きりで話せる機会もなく、水樹から告白の返事はなかった。
実は自分達には何も起こっていないんじゃないのか?あの日の事は自分の夢や幻だったのか、とどんどん過去になっていく水樹の涙が聖也の感情をネガティブな方にすり替え、そして、あの日の背中の温もりにしがみついている自分が、無意味で究極に虚しかった。
もうこのまま何も得られず失うだけで終わってしまう可能性もある。でもそれは違うだろ?と元来の男らしい性格が時間の経過と共に表に出始めると、次の段階でははっきりとした返事を貰いたいと意識が変化していた。
そして週末の土曜日の朝、いつも通り基礎練習から始まったのだが水樹は水樹で鈍臭さが炸裂していたのだった。
ピッ、ピッ、ピッ、ぴっ、びっ、ピびっ・・・。
ピびっ?水樹の笛がまた音痴だ。そのシーンでは部員達が全員大袈裟に足をくじきそうにリアクションをした。
「こらマネージャー、またトリップしてるぞっ、戻ってこーいー!」
勇利の突っ込みで笑いが起きて、その流れを引き継ぎ水樹が部員に構われて皆で笑う。これがここにいる全員の日常であり、そして水樹の作ったお茶がとんでもなく薄かった以外は特別な事件もなく練習の最後のミニゲームが終了したのだった。
「聖也行こうぜー。」
「俺そこでストレッチしてから帰るわ。」
「飯行かねーの?」
「今日デートだからやめとく。」
「また女出来たの?」
うるせーもうすぐできんだよ、と仲間と別れてから聖也は隅にあるトレーニングコーナーに行き、肩のケアをした。水樹は片付けがあるから皆より遅く体育館を出るのを知っているのだ。
さあ、ここからどうする・・・?いや、もう決めてんだ、いくか。
ピリッっと顔に決意がこもるとそれから驚いた。
聖也は自分から会いに行こうしていたのに、今、自分の目の前には水樹がいた。