おもいでにかわるまで
「俺からこれクリスマスプレゼント。受け取ってくれる?」

「またですか!?先週貰ったばかりなのに、何度も悪いです。」

「俺がしたいからしてるだけ。ほら早く。」

水樹が開けると中にはマフラーが入っていた。

「ふわふわしていてかわいいです。嬉しいです。正木さんはほんとにお洒落でかっこいいですね。だからいつまで経っても緊張しっぱなしなんですよ。」

「俺も緊張してるんだぜ?」

聖也は目を逸らさずに水樹を見つめた。

そして聖也と水樹に初めての甘いクリスマスが訪れた時、勇利と仁美も濃厚でとろけそうな甘い時間を過ごしていた。

「メリークリスマス。」

「メリークリスマス、勇利。」

「なんか照れちゃうね、こういうの。」

何も語らずに見つめ合っていると、仁美の携帯電話が震えた。

「あ、ごめん、ちょっと待って。」

と仁美はメッセージを確認した。

「ちょっと返信するね。」

「誰?」

「うん・・・。バイト先の友達。明日の確認だよ。」

「昨日もバイトだったもんね。でも俺は明日も一緒にいたかったよ?」

「うん。ごめんね。」

そしてキスをした。勇利は仁美になんだか誤魔化されているような気もした。

仁美と付き合って、勇利には分かった事があった。明るくて友達の多い仁美はクラスでもクラブでも、どこでも人気で遊びの約束も多かった。それに勇利と付き合っている間も、何人かに告白されている。

でも勇利に不安はなく、実際には今日も自分と過ごしているし、人気がある所が勇利の自慢でもあるのだった。

仁美と付き合って3ヶ月。交際当初は、あの大好きな仁美と付き合えた事が夢みたいで、キスするのもその体に触れるのも一つ一つにドキドキして幸せ過ぎて大変だった。

今はようやく二人のテンションも落ち着き、最愛の恋人としてうまくやれていると勇利は思う。

「よそみしちゃ駄目だよ・・・。」

「うん・・・私には勇利だけだよ・・・。」

ふんわりとささやき合った後二人は瞳を閉じた。
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