【カルマ〜青春白書】1章完結

【たくらみ?】校長→「山田先生、一つお願いがあるんだが、明日の試合、申し訳ないが”全てを”新城君に任せてやってくれないかい?」
校長は あくまで 臨時顧問の山田ではあるが 律義に断りをいれた。
少し戸惑いながら
山田→「??……どういったことですか?」
かなり複雑である。
たかだか 一週間。
けれども この頃の山田には”されど”になっていた。
山田→「一応、”臨時”ではありますが、これでも私は”今”顧問代理です。おっしゃる意味がわかりかねます」
意味のわからない校長の”お願い”に 言い返せた言葉はこれしか出なかった。
彼女にとってはなんとも虚しい。突き放された気持ちは消えない。
校長→「山田先生、ホントに申し訳ない。」
山田の気持ちを察して続ける。
校長→「君はこの一週間、ホントにサッカー部に懸命に関わっている。今朝も新城君が君に感謝していたよ。君は今、”全力”かい?」
しかしまぁ、この校長、度々このように意味深な”謎掛け”をする。相手にとって、本当に理解しがたい。
山田→「……………」
鈍感な彼女。しかし、今回ばかりは不愉快に感じるまでにはなっていた。

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