君の知らない絶望
今ここに君が現れたら私は何て言うのかな
私のこともう好きじゃないの?なんて
つまらないことは言いたくないけど
ありがとうなんてもっと言えない


他愛のないフレーズで君の心を動かしたい
そんな欲望に気付かれないくらい
誰もがよく知る些細な言葉で
君のよく知るこの唇で
君の知らない世界を見せたくて

ありきたりでくだらない
陳腐な台詞も吐けずに黙って見送った


他意のない行動で君の気持ちを変えたい
そんな願望に気付かれないくらい
誰も気付かぬさりげない仕草で
君が好きだと言ったこの瞳で
君の知らない私を見せたくて

ありきたりでくだらない
格好悪いすがり方すらできなかった


今もうここに君は現れないよ
それは真っ当な絶望
でも願望も欲望もぜんぶ
絶望だってぶつけてみればよかった
君が好きで堪らなくて堪えられなくて
何もできなかった


今ここに君が現れたら私は何て思うのかな
もう大嫌いだなんて
思うはずがないのは分かってるから
せめて今も君が好きだと認めたい
< 1 / 1 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

棘

総文字数/1,789

恋愛(純愛)4ページ

表紙を見る
生産性のない恋

総文字数/3,115

恋愛(キケン・ダーク)4ページ

表紙を見る
リモート

総文字数/4,739

恋愛(純愛)5ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop