空虚な願い。
ブーブー

携帯のアラームが鳴る。

「…なんだ?」 「…なんですか?」
僕と同じくらいに奏も携帯を見た

17:59 7月7月 金曜日
[欲知れぬものに意思は必要か]

「…どうしたの?二人して固まって」

「…いや、」
「通知が来ただけです」

「奏も?」

「もしかして、」

「…うん、二十分後から来てる」

「優夜もですか?」

「まさかだけど、未来からメッセージが来たの?」

「…そのまさかだよ」
「それも、意味不明な内容でね」

「どんな内容?」

「そうだね…ん?」

「…ない」

「…っない?」

「…通知に来てた。けど、メッセージが残ってない」

「隣に同じです」

「…二人して私を騙そうとしてないよね?」

「今日はエイプリルフールじゃないよ?」


「4月である事を願いたい気分…」

「私だったらもっと現実味のある事を言いますけどね」

「そうだね。奏には無理だったね!」

「ちょっと棘のある言い方じゃないですか?!酷い!」

「…仕方ないじゃん?二人して奇妙なこと言うんだから…。」
「ちょっと気味が悪くて」
幸が焦った顔をしながら言う

「…一番気味悪いと思ってるのは僕達だけどね」
やつれた苦笑いをする

「嘘つきじゃなければそうだね…」

「だーかーら!嘘じゃないって言ってますでしょう?」

「分かってる」








奏を横に見る
「…当たる気配がしないんだが。」

「……店主に当てないだけまだましでしょう?」

「…比べる対象がおかしいでしょ…。」

「3年に1回くらいやりますけど?店主さんに当てるの」

「…わぁお。」

「それに比べて…」

幸を見る
…おー当たった
「どうかしたの?」
幸がドヤ顔で見る

…そう言う所がなければ完璧なのになぁ…。
「…いや、なんでもない。」

「…普通じゃないですよ…あれ。もう10個くらい取ってますよ?異常じゃないですか…」

「確かに普通じゃないね…」











ブー

またか?

18:09 7月7日 金曜日
[Meow]

「…はぁ…」

また通知が来てる…。時間のバグはなくなったけど…、知らない人からのメッセージ…。

「にゃー?まるで猫だなぁ…。」

…今まで送られてきたのはこの人からなのかなぁ…?

「はい…私の所にも来ていますよ…。にゃーなっていう猫みたいなやつが」

「あ、僕とは違うんだね!」

「はい?」

「僕はにゃーって書いてたよ?」

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