転生聖女の異世界スローライフ~奇跡の花を育てたら魔法騎士に溺愛されました~
 アルフォークはルーエンと別れると魔術研究所のテラスから薬草園の方向に階段を降りた。薬草園の端の一画はスーリアの花畑になっており、沢山の花が咲いている。近づいてみたが、アルフォークにはいつもとなんら変わりないように見えた。

「夕方、様子を見にいってみるか……」

 花のことももちろんだが、スーリアの元気が無かったというのが無性に気になった。今日の勤務が終わったら様子を見に行こうと決め、アルフォークは花畑を後にした。

    ◇ ◇ ◇

 自宅でのんびりと過ごしていたスーリアは思いがけない来客に目を丸くした。

「アル、どうしたの?」
「スーが昼間元気が無かったらしいと聞いて……。様子を見に来た」

 玄関先で見上げたアルフォークの言葉に、スーリアは益々目を丸くした。

 ──もしかして、わざわざ心配して様子を見に来てくれたの?

 アルフォークは心配そうにスーリアを見下ろしている。
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