転生聖女の異世界スローライフ~奇跡の花を育てたら魔法騎士に溺愛されました~
 アルフォークは光る中心部へと目を凝らした。部下の一人は確認のため近づき、怪訝な顔をして振り返った。

「いません」
「なに??」

 アルフォークは眉を寄せた。確かに先ほどまでスネークキメラが居た場所は、今は光が消えて何事もなかったような平常通りの状態になっていた。草が風に揺れ、小さな花が咲いている。辺りを見渡してもどこにもスネークキメラの姿はない。

「どういうことだ?」

 その騎士はきょろきょろとまわりを探す。魔法騎士団の他の団員も手分けして探し始めた。その時、一人の騎士が視界の端に違和感のあるものを見つけて息を飲んだ。

「女の子がいるぞ!」
「なんだと?」

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