転生聖女の異世界スローライフ~奇跡の花を育てたら魔法騎士に溺愛されました~
「ここ地域の作物は全てそうなのか?」
「いいえ。私が育てたものだけなの。面白いでしょう? 父さんもびっくりしてたわ」
スーリアは無邪気に笑った。その様子を見る限り、アルフォークには何か特別なる魔法を使っているようには見えなかった。しばらくスーリアに案内されて花を眺めていると、スティフが戻ってきた。
「団長、お待たせしました。スーリア、そろそろ夕食みたいだよ」
「あら、もうそんな時間なの?」
スティフの言葉を聞いたスーリアは残念そうに眉じりを下げた。
「また見に来てもいいか?」
「是非。花好きな知り合いができて嬉しいです。いつでもまた見に来てください。そうだわ、ちょっと待って下さい」