青い夏の、わすれもの。
あたしはふーっと1つ大きなため息をついてから花火大会の日の惨劇を赤裸々に語った。

深月さんは秀才らしくあたしの目を真っ直ぐ見つめ、時に頷きながらあたしの話を聞いてくれた。

聞いてもらえるだけでも胸のわだかまりは大分消え、鈍く長く続いていた痛みは幾分和らいだ。


「でさぁ、これからどうしようって話なんだよね」

「それはもう...待つしかないと思います」

「えっ?待つ?」

「人事を尽くして天命を待つ、です。
永瀬さんは自分の出来ることを精一杯やって来たと思います。
自分の恋の成就のためとはいえ、私達のことも大いに巻き込んで成就へと導いてくれました。
永瀬さんのやって来たことは何1つとして間違っていない。私はそう思います」


優秀な深月さんに言われるとなんだか本当にその気になってしまう。

私は...間違っていない。

本当に、心の底の底からそう思っても良いのだろうか?


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