秘密に恋して~国民的スターから求愛されています~
家を出ると拓海が呼んでくれていたタクシーを目で捉えてすぐに乗り込んだ。
買い物もタクシーを使っているし、これでストーカーの件が落ち着いたら以前のような生活に戻れるのか心配になる。
運動不足も心配だ。
ちょうど今のマンションは最上階にフィットネスジムが付いているらしくてそこを利用するのもいいかもしれない。


クーラーの効いた車内で揺られながら窓の景色を見る。
早く、デートがしたい。
出来るならば周りの目を気にしないで彼と一緒にいたいという思いももちろんあるけど、彼は一般人じゃない。
だからこれからは私が彼に合わせて頑張りたい。

仕事場である塾の前にタクシーが止まる。
私は、踵を鳴らしながら裏の社員用の入り口から入る。
先に出社していた月野君と廊下で会った。月野君はすぐに片手をあげて口角を上げた。
海にでも行ってきたのでは、と思うほど日焼けをしていて(彼はサーフィンが趣味だ)チャラいなぁと心で呟く。


「なんだ~?随分今日は大人しいな~」
「なにそれ。普段から大人しいです」


盛大に笑って一緒に横を歩く。
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