秘密に恋して~国民的スターから求愛されています~
今日は約束していた海に行く日だった。

海水浴場なんて久しぶりだ。
拓海の仕事は相変わらず忙しいものの、雑誌撮影も終わったようで日焼け対策をしつつ彼と海に来ていた。


とはいっても、だ。
海に行くということは、水着を着るということでそうなるとマスクなどで顔は隠せない。その方が不自然だからだ。帽子だって一応持ってきているものの、海で遊ぶとなればそれは邪魔になるからおそらくは被らないだろう。

サングラスだけでバレずに済むのだろうか。

「どうしたの?ほら、行こう」
「うん」

履きなれていないオレンジ色のビーチサンダルで砂浜を歩く。
二時間以上かけて車で移動しようやくこの海水浴場へ到着した。

眩しいくらいの日光が肌の上でじりじりと音を立てる。

海を目の前に感嘆の声を漏らして立ち止まる私の手を引く彼はやはり誰よりも目立っているような気がするのは気のせいだろうか。
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