お姫様は恋してる?
何回か席をシャッフルしたのに、結局一番隅に座った香子の隣に落ち着いた。

小声で話しかけてみる。

「まだ合コンで、もたもたしているんですねぇ。約束まで2ヶ月になりましたけど。」

「余計なお世話よ。ちゃんと仕事もできる女になってから、始めたからまだ合コン2回目よ。」

「そうなんですか。1回目で失敗して、2回目は私と話してばかり…期待薄いですね。」

煽ってどうなるものでもないだろうが、日頃の鬱憤を晴らすつもりでつい嗾けるようなことを言っていた。

「その残念な子を見る目はやめてよ。それにたまたま高階商事までは許せるけど、なんで川田さんがいるんだか。」

「私は人数合わせで、たまたま社長の会食がなかったから今日、参加が決まったんですよ。」 
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