優秀な姉よりどんくさい私の方が好きだなんてありえません!
一番早くに起きてきたのは水和子お姉ちゃんだった。
「日奈子。初日なのに一緒に行ってあげれなくて、ごめんなさいね」
「ううん、大丈夫。ひとりで行けるから」
『迷惑をかけるんじゃないわよっ!』と怒る緋瞳お姉ちゃんが目に浮かび、慌てて返事をした。
水和子お姉ちゃんはそう?とにっこり微笑んで、朝食を食べ終わると、いかにも仕事ができます!と言うかんじの白いシャツに黒のパンツスーツ、ベージュのロングカーディガン、シンプルなネックレスにブランドバッグを手にして出勤していった。
グレーのスーツを着た、いかにも新入社員です!という私とは大違いだった。
「かっこいいなあ」
妹の私からみても水和子お姉ちゃんは素敵だった。
二十七歳にして、すでに広報部主任のお姉ちゃんは輸入ワインフェアを任されていて帰りも遅いし、朝も早い。
自分の仕事も忙しいのに私のことを気にかけてくれるなんて、本当に優しいなあと思いながら、朝食の後片付けをしていると緋瞳お姉ちゃんが起きてきた。
「日奈子!なにその格好!」
「え?」
「エプロンが表と裏が逆じゃない!」
ぷっと笑われた。
「ほ、本当!?」
見ると確かに逆で、慌てて直した。
水和子お姉ちゃん、気付かなかったのかな。
は、恥ずかしい。
朝から失敗ばかりだ。
いつものことだけど。
「日奈子。初日なのに一緒に行ってあげれなくて、ごめんなさいね」
「ううん、大丈夫。ひとりで行けるから」
『迷惑をかけるんじゃないわよっ!』と怒る緋瞳お姉ちゃんが目に浮かび、慌てて返事をした。
水和子お姉ちゃんはそう?とにっこり微笑んで、朝食を食べ終わると、いかにも仕事ができます!と言うかんじの白いシャツに黒のパンツスーツ、ベージュのロングカーディガン、シンプルなネックレスにブランドバッグを手にして出勤していった。
グレーのスーツを着た、いかにも新入社員です!という私とは大違いだった。
「かっこいいなあ」
妹の私からみても水和子お姉ちゃんは素敵だった。
二十七歳にして、すでに広報部主任のお姉ちゃんは輸入ワインフェアを任されていて帰りも遅いし、朝も早い。
自分の仕事も忙しいのに私のことを気にかけてくれるなんて、本当に優しいなあと思いながら、朝食の後片付けをしていると緋瞳お姉ちゃんが起きてきた。
「日奈子!なにその格好!」
「え?」
「エプロンが表と裏が逆じゃない!」
ぷっと笑われた。
「ほ、本当!?」
見ると確かに逆で、慌てて直した。
水和子お姉ちゃん、気付かなかったのかな。
は、恥ずかしい。
朝から失敗ばかりだ。
いつものことだけど。