The previous night of the world revolution~T.D.~
その後。

すっかり冷めてしまったランチを、改めて食べた後で。

俺は同志ヒイラと別れ、ようやく一息つけた。

とはいえ。

スパイたる者、一秒とて油断してはならない。

俺はその足で、潜伏先の自宅には戻らず。

そのまま、カラオケ屋に向かった。

何でかって?

いや、ちょっと息の詰まる場所で演技を強いられたり、重い話をしたり聞いたりしたものだから。

ストレス発散に、『frontier』の新色でも歌おうかと思って。

…というのは、まぁ冗談なのだが。

俺はお一人様用のカラオケルームに入ると、室内のミュージック音を、最大まで上げ。

その爆音状態で、配信されたばかりの『frontier』の新曲を流した。

室内に、『frontier』の新曲が爆音で流れ出す。

うるせぇ。

多分これ、両隣の人にも聞こえてる。ごめんな。

でも、これからすることの為には、必要なのだ。

俺は、スパイとして潜入する際に持たされた、使い捨ての携帯電話を取り出し。

俺が尊敬するルレイア先輩の嫁、ルルシー先輩にコールした。
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