The previous night of the world revolution~T.D.~
マフィアという職業柄、常に様々な人間からの電話が来るが…。
「…もしもし?」
『♪ぁる♪♪♪ぱい、♪♪♪と♪♪♪さ♪られ♪さみ♪♪っ♪♪る♪ころわ♪♪いな』
まさか、爆音で『frontier』を流しながら、電話かけてくる奴は、初めてだよ。
「誰だ貴様は」
イタ電か?
『♪?ま♪♪、この♪♪♪ン仮面の♪♪♪わす♪♪と♪、さて♪ルシー♪♪♪い、よ♪けつぼ♪♪♪♪であた♪がお♪♪くなっ♪♪?』
「…」
相変わらず、爆音の『frontier』でよく聞こえないが。
「仮面」という言葉が、何故か聞き取れた。
そして俺の知る人間の中で、仮面に由来する人物は、一人しかいない。
「…お前ルリシヤか?」
『♪♪、よ♪♪く分かっ♪♪た♪』
うん、多分ルリシヤだ。
凄いな。「仮面」の一言で、この電話がイタ電ではないことを証明するとは。
何よりも分かりやすい自己紹介だったよ。
それと。
「悪いが、お前が何を言ってるのか、さっぱり分からん」
『frontier』の爆音を、何とかしてくれ。
何処にいるんだお前は?
『♪♪?ちょ♪♪大き♪♪た♪…。すこ♪♪下げたから、これで聞こえるか?』
ちょっと音量が小さくなって、かろうじてルリシヤの声が聞こえるようになった。
それでも、『frontier』の方がでかい。
「そこ何処にいるんだ?」
『カラオケ』
何で?
「『frontier』の宣伝か何か?」
『盗聴防止だ』
「!」
盗聴という言葉で、俺はハッとした。
ルリシヤ達スパイ組は、連絡用に使い捨ての携帯電話を、いくつも持たせてある。
勿論、一台一台盗聴防止処置を施してある。
その効果は、『青薔薇連合会』でもお墨付きだ。
それでもなお、ルリシヤが盗聴を警戒して、わざわざ爆音の中で電話をかけてくるなんて。
「…何があった?」
俺は、声を低くして尋ねた。
「…もしもし?」
『♪ぁる♪♪♪ぱい、♪♪♪と♪♪♪さ♪られ♪さみ♪♪っ♪♪る♪ころわ♪♪いな』
まさか、爆音で『frontier』を流しながら、電話かけてくる奴は、初めてだよ。
「誰だ貴様は」
イタ電か?
『♪?ま♪♪、この♪♪♪ン仮面の♪♪♪わす♪♪と♪、さて♪ルシー♪♪♪い、よ♪けつぼ♪♪♪♪であた♪がお♪♪くなっ♪♪?』
「…」
相変わらず、爆音の『frontier』でよく聞こえないが。
「仮面」という言葉が、何故か聞き取れた。
そして俺の知る人間の中で、仮面に由来する人物は、一人しかいない。
「…お前ルリシヤか?」
『♪♪、よ♪♪く分かっ♪♪た♪』
うん、多分ルリシヤだ。
凄いな。「仮面」の一言で、この電話がイタ電ではないことを証明するとは。
何よりも分かりやすい自己紹介だったよ。
それと。
「悪いが、お前が何を言ってるのか、さっぱり分からん」
『frontier』の爆音を、何とかしてくれ。
何処にいるんだお前は?
『♪♪?ちょ♪♪大き♪♪た♪…。すこ♪♪下げたから、これで聞こえるか?』
ちょっと音量が小さくなって、かろうじてルリシヤの声が聞こえるようになった。
それでも、『frontier』の方がでかい。
「そこ何処にいるんだ?」
『カラオケ』
何で?
「『frontier』の宣伝か何か?」
『盗聴防止だ』
「!」
盗聴という言葉で、俺はハッとした。
ルリシヤ達スパイ組は、連絡用に使い捨ての携帯電話を、いくつも持たせてある。
勿論、一台一台盗聴防止処置を施してある。
その効果は、『青薔薇連合会』でもお墨付きだ。
それでもなお、ルリシヤが盗聴を警戒して、わざわざ爆音の中で電話をかけてくるなんて。
「…何があった?」
俺は、声を低くして尋ねた。