The previous night of the world revolution~T.D.~
私が受けた任務は、私の妹であるフューニャの、隣に住む奥さんを守ることである。

しかし、単に守ると言っても、遠目から見守るだけでは足りない。

もっと確実に彼女を守るならば、彼女に存在を認知していてもらう必要がある。

更に信頼を得られれば御の字。

そして、同僚であり、義理の弟であるルヴィアさんから、

「フューニャはお隣の奥さんと仲が良い」ことを聞いた。

だから、それを口実に、お隣の奥さんとやらに取り入るつもりである。

…私は、別に。

可愛い妹に出来たという、ご近所のお友達を見てみたい訳じゃありませんからね。

えぇ、決してそんな邪な気持ちはありませんとも。

任務ですからね。えぇ、任務ですから。

万全を期す必要があるというだけです。

そんな訳なので。







「時にフューニャ、最近、お隣に新婚夫婦が引っ越してきたとか?」

手土産のケーキを手に、さり気なく妹の家を訪ねたとき。

私は、それとなく探りを入れてみることにした。
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