The previous night of the world revolution6~T.D.~
「…何です」

「ルレイア殿…!これ…」

「…!」

表示されている相手は、エリミア・フランクッシュだった。

『ルティス帝国を考える会』に入会したとき、登録させられた番号。

エリミア会長自ら、ルーシッド個人を相手に、何の用だ?

何にせよ。

「スピーカー」

「分かりました」

ルーシッドは、素早くスマートフォンをスピーカーモードに切り替えた。

その隙に、俺はボイスレコーダーを回した。

「出て」

「はい。…もしもし」

ルーシッドは、応答ボタンを押した。

すると。

『もしもし?ルーカス君?』

聞こえてきたのは、やはりエリミア・フランクッシュの声。

「そうですが…」

ルーシッドは、チラリとこちらを見た。

俺は、音を立てないようにメモを書いて見せた。

『探らなくて良いから、向こうのペースに合わせて。』

ルーシッドが軽く頷くと同時に、エリミアが続けた。

『悪いんだけど、今、これから時間ある?』

「これから…ですか?」

『うん。ちょっと話したいことがあって。出てきて欲しいんだけど』

成程。

デートのお誘いにしては、優雅さに欠けるな。

ルーシッドは、指示を求めるようにこちらを見た。

が、その目は、「行きます」と言っていた。

分かってるよ。

俺も頷いて見せると、ルーシッドは、

「良いですよ。何処に行けば良いですか?」

『○○駅まで来てくれる?その近くにある喫茶店で、ちょっと話をしよう』

「分かりました」

『ごめんね、突然』

「いえ、大丈夫ですよ」

『じゃ、待ってるから。早めに来てね』

そう言って、電話は切れた。

…さて、そう来たか。
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