The previous night of the world revolution6~T.D.~
さて、そんな訳で辿り着いた、『帝国の光』本部。

中に入るなり、俺達は例の悪名高い「適性試験」と面接を受けた。

俺は事前に知っていたから、余裕を持って臨んだが。

何も知らされていなかったエリアスにとっては、晴天の霹靂だったに違いない。

果たして、こいつは『裏党』に入ることが出来るのだろうか。

俺が『裏党』に入ることは、既に確定している。

ルリシヤの鶴の一声があるから、という理由もあるが。

『帝国の光』が真に求めている人材なんて、こちとらすっかりお見通しだ。

見目良いことばかり言って、ルリシヤの忖度がなくても、簡単に『裏党』に入党出来る。

あいつらに都合の良いことばかり、並べ立てれば良いんだから。楽な仕事だ。

で、案の定。

俺は、無愛想な受付嬢から、『裏党』への入党を告げられた。

と、同時に。

く…っそダ…ッサい、『帝国の光』の制服を渡された。

これ着るの?嘘だろ。

何処の時代の軍隊?これ。

むしろコスプレ感まである。

まぁ、ルリシヤから事前情報を得ていたから、驚きはしなかったけどさ。

実際手にしてみると、めっちゃダセぇ。

この、赤い星のピンバッジが嫌。

とはいえ、渡されたからには、着ない訳にはいかないので。

着ますよ。

見てご覧、すっぴんでも元がイケメンだから、俺超格好良い。

と、内心自画自賛していると。

「ルナニア!」

「あ、エリアス…」

同じく、ダサい制服を着たエリアスに、声をかけられた。

こいつが、俺と同じ場所にいるってことは…。

「…もしかして、エリアスも『裏党』に?」

「あぁ、そうなんだ。良かった、ルナニアもなんだな」

畜生。

何で、いちいち俺の行く先々に、お前はついてくるんだ。

「驚いたよ。まさか、『帝国の光』の内部で、階級が二つに分かれてるとは…」

まぁ、普通はそういう反応になるよな。

ここでエリアスが、「何で平等主義を掲げる組織に、裏と表があるんだ。全然平等じゃないじゃないか」と。

ド正論をぶつけてくれれば、スカッとするのだが。

「でも、俺達は真に革命闘士だと認めてもらえたんだよな!さすがルナニアだ。ルティス帝国の未来の為に、これからも一緒に頑張ろうな!」

この馬鹿さ加減では、そんな正論も思いつかないか。

ちょっとでも期待した、俺が馬鹿だったよ。

仕方なく、俺は笑顔で彼の意気込みに応えるしかないのだった。
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