秘密の秘密は秘密じゃないのかもしれない
昨日といい、今日といい、杉原と話していて心地良いこの雰囲気に俺は絆されていた。

杉原のもつ雰囲気に加え俺好みの顔立ち…俺を見てほしいと初めて思った。

誰にも感じたことのないこの感情をなんで表現したらいいのか分からなかった。

32にもなって情けないがどうしたら杉原に振り向いてもらえるのだろう、と思った。

今日は強引だがどうしてもこのまま終わらせたくはなかった。
もっと俺自身を知ってほしい、見て欲しいと思った。

家へ送り届け、いくらでも待つつもりだったが杉原はそれを負担に思ってしまっていた。このままだと気を使ってどうにか約束を無くそうとするに違いない。

そうはいくか!

俺は即座に判断して、押すばかりではダメだ、引かないと、と思い一度帰宅することにした。
時間にゆとりを持ち、また待ち合わせすることにした。

後から電話でキャンセルされないように、昨日からのお礼だから、と念を押した。

真面目な杉原のことだ、そこまで言われてはいかないわけにいかないだろう。

きっと映画代を払ってチャラにしてもらえると思ってるだろう。

そうはさせない。

俺をみてくれよ。
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