社長じゃなくて、君の夫になってもいいですか? 〜社長、嫌いになってもいいですか?シリーズ 第2章〜
ひまわりの花言葉に誓う
それは、とても大きな契約が決まった日。
「やりましたね、社長」
オフィスで僕とハイタッチをしたのは、唯一の社員として入ってくれた瀬能華枝。
かつて一緒に働いた仲間で、僕以上に経営の力を持つ人間だった。

大きな赤字を背負ってでも、経営の知見を社員を入れて、勝負に出ようと思って人を探し始めた時に、偶然連絡がきたのだ。

育休明けだが仕事がつまらない、もっと面白いところで働きたいと思っていた、と愚痴る瀬能に

「薄給だけど、やりがいがある仕事に来ないか」

と誘った。
瀬能は
「給与よりやりがいをくれ」
と二つ返事。

それからが奇跡の始まり。
0から仕組みを作ると言ううちのやり方は肌に合っていたのだろう。瀬能が入ってからぐんぐんと会社は成長し、ようやく念願の売り上げ4倍が決まった。

「これで、彼女さん迎えにいけますね」
とにやけた顔で言われた時には、喜びが抑えきれずに照れるしかなかった。

そんな時だった。
彼女の後ろ姿がオフィスの扉から去るのが見えた。
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