キミを描きたくて
「…なんで、おまえが依茉といたんだ」

「今その話、しちゃう?」


中に入ってソファーに横になった依茉は、疲れたのかすぐに眠りについた。

話すなら、今しかない。


「それは依茉ちゃんに聞いてよ。僕は誘っただけだからさ」

「俺だって、歩きたくてあんな女と歩いた訳じゃない」


依茉にした悪魔の手紙の話と同じ話をする。
すると彼は、納得したようだった。

でも、ムカつくことに代わりはない。


「今後、依茉ちゃんとお兄さんが生活するにつれて、放課後はアトリエがある。…でも、学校に味方がいなきゃ話にはならない」

「なんでそんなの必要なんだよ」

「見ただろう?あの狂いよう。僕には依茉とお兄さんの血の繋がりがないことを利用しようとしてるようにしか見えない」

「は?繋がってないってなんだよ」


そうして、お互い知る限りの情報を交換した。
ハヤトクンからは、アトリエでの話を。
俺からは、学校で虐められかけている話を。

ずっとずっと見えなかった依茉とその背景が、ぼんやりとだが見えてきた。


「さ、僕は帰るよ」

「残んなくていいのか?」

「依茉を布団に運んであげて。…それからは、任せるよ」


またね、カレシクン。
そうまたムカつく言葉を残して、ハヤトクンは去っていった。
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