キミを描きたくて
目が覚めると、布団の上にいた。
昨日のことはまだ頭から離れない。
布団の上には、紫月くんがいて、私を強く抱き締めていた。
「ん…起きた?」
「なんで、ここに…」
「依茉が寝たから」
彼氏なんだからいいでしょ、なんてまた抱きしめる。
少し苦しい。
彼氏。
それはもう、私には逃げ場がないということ。
樹が帰ってきたら、全て終わると思っていた。
また絵を描いて、樹と笑って過ごして。
でも、現実はそうじゃなかった。
「…あれが、イツキ?」
「そうだよ。私のお兄ちゃん」
「全部聞いた。血繋がってないことも」
ハヤトクンから、と少し不満気に話す。
そうか、話してしまったのか。
…でも、事実だから仕方ない。
話すなって、言った訳でもないんだし。
隠そうと思っていた訳でもない。
ただ、兄の口から真相を聞くまでは、私はまだ納得するつもりはない。
「この家、住み続けんの」
「そりゃあ、実家は遠いし」
「…俺の家は?」
「迷惑だよ。それに、アトリエとも近いから」
うーん、と唸って考える紫月くん。
でも私の中の答えはひとつだった。
「私はここで樹と暮らすよ、昔みたいにとは行かずとも」
「昨日のこと、忘れたの?」
「きっとお兄ちゃんも混乱してるだけだったんだよ、大丈夫に決まってる」
「…どうしてそんなに頭悪いの」
昨日のことはまだ頭から離れない。
布団の上には、紫月くんがいて、私を強く抱き締めていた。
「ん…起きた?」
「なんで、ここに…」
「依茉が寝たから」
彼氏なんだからいいでしょ、なんてまた抱きしめる。
少し苦しい。
彼氏。
それはもう、私には逃げ場がないということ。
樹が帰ってきたら、全て終わると思っていた。
また絵を描いて、樹と笑って過ごして。
でも、現実はそうじゃなかった。
「…あれが、イツキ?」
「そうだよ。私のお兄ちゃん」
「全部聞いた。血繋がってないことも」
ハヤトクンから、と少し不満気に話す。
そうか、話してしまったのか。
…でも、事実だから仕方ない。
話すなって、言った訳でもないんだし。
隠そうと思っていた訳でもない。
ただ、兄の口から真相を聞くまでは、私はまだ納得するつもりはない。
「この家、住み続けんの」
「そりゃあ、実家は遠いし」
「…俺の家は?」
「迷惑だよ。それに、アトリエとも近いから」
うーん、と唸って考える紫月くん。
でも私の中の答えはひとつだった。
「私はここで樹と暮らすよ、昔みたいにとは行かずとも」
「昨日のこと、忘れたの?」
「きっとお兄ちゃんも混乱してるだけだったんだよ、大丈夫に決まってる」
「…どうしてそんなに頭悪いの」