粗大ごみを拾ってしまった(番外編その2)大森VS巫女の壁ドン問題

巫女の印(しるし)・30-33ページ

<後日談・大森の事務所・数日後>

大森がいつものようにオフィスで仕事をしていると、宅配が届いた。

小さな包みだった。
差出人はリシェル。

大森はその包みを開けた。

中身はネクタイだった。
深い色合いの緋色で、ストライプが入る品のよいトラディショナルスタイル。

大森はいつも濃紺のスーツと、同色のネクタイを使っていた。

手紙が入っていた。

<大森様>
採用のご連絡、ありがとうございました。
一生懸命、大森様のご期待に沿えるよう頑張ります。

先日のご案内をしてくださったお礼を、お送りします。
お使いくださるとうれしいです。
                        
リシェル

大森はネクタイを手に取った。
美しい緋色・・
獄界なら、さしずめ血の色というべきか
絹でしなやかな、使いやすい高級品だ。
大森は自分のネクタイをはずし、
そのネクタイに締めなおした。

コンコン
軽いノックの音が聞こえる。
瞑王かもしれない・・・

リシェルの件だろう。
大森は立ち上がり、
「どうぞ、お入りください」
と声をかけた。
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