【溺愛結婚】懐妊後、御曹司から猛烈に溺愛されています。〈改稿版〉
高城明人。……なかなか言うことがすごい。
「なあ、俺にも似てるだろ?特に鼻とかさ」
「分かった分かった。 まぁお前に似て、バカでなければいいがな」
「おいっ……!」
でもこうやって見ていると、二人はなんだかんだ仲が良いのかも。やっぱり親子、だな……。
藍だって本当は大好きなんだよね、父親のことが。こうやって見てると、本当にそう思う。
「お義父様、これからも何卒、よろしくお願い致します」
「何かあったら、遠慮なく言いなさい。わたしたちは家族なんだから」
「はい。ありがとうございます」
なんだかんだ高城明人は、わたしたちのことを考えてくれているようだ。
こうして高城明人が笑った顔を間近で見るのは、もしかしたら初めてかもしれない。
「さ、念願の家族写真を撮ろう」
「はい」
「藍、もっと笑いなさい」
「は?笑ってるよ」
「もっと笑うんだ」
「はいはい」
こうして藍の両親と、藍とわたしと結人の四人で、家族写真を初めて撮った。
そういうのは今までなかったし、なんだか新鮮な気分だった。
「さ、わたしたちはこれでまた、更に家族になったな」
「ありがとうございます。お義父様」
「退院したばかりなんだ。今日はゆっくりしていきなさい」