【書籍化&コミカライズ】身代わり聖女の初夜権~国外追放されたわたし、なぜかもふもふの聖獣様に溺愛されています~
 ヴォルフが下着の上から、そっとそこにふれた。
 わたしは恥ずかしさに泣きそうになった。

「ああ、あぁぁ!」

 腰が跳ねる。

「いや、ヴォルフ、なに、これ、あぁ!」
「いったのは初めて?」
「こんなの、知らない」
「快感の絶頂を極めているんだ」
「かいかん、の……」

 また快感が訪れ、頭が真っ白になっていく。

「あ、また、ヴォルフ、だめ」
「気持ちいいか?」
「いい、気持ちいいの!」

 女神様の発する白い光のような世界が徐々に落ち着いて、暗闇が戻ってくる。
 はぁはぁと洞窟に響いているのは、全力で走ったあとみたいなわたしの息。そして、ヴォルフも荒く息を吐いている。

「はぁ、はぁ、ヴォルフ……」
「よくできたな、マリアーナ。次に進んでもいいか?」
「次?」
「ああ。……ここに指を入れる」

 自分ですらさわったことのない場所に、ヴォルフが静かに指を差しこむ。

「あっ」

 指は軽く出たり入ったりを繰り返し、少しずつ深く侵入していった。
< 108 / 294 >

この作品をシェア

pagetop