【書籍化&コミカライズ】身代わり聖女の初夜権~国外追放されたわたし、なぜかもふもふの聖獣様に溺愛されています~
「お願いしたかったのは聖女のことなんです。聖女の……お役目を解いてもらえないかと思って。わたしだけじゃなくて、これからずっと……」
『今後聖女に加護を与えない、ということ?』
「はい……。ただひとり、聖女だけが女神の加護を持つ今の状態が続けば、聖なる水晶がなくてもいつかはまた聖女が見出されるでしょう。そして、見つかれば、加護を欲しがる誰かに捕まってしまう」

 ふよふよと漂う白い玉。

「閉じこめられて、愛してもいない人に抱かれて……」
『……わかったわ。聖女制度はやめましょう』
「あ、ありがとうございます」
『乙女の贈る幸運の加護、良い思いつきだと思ったんだけど……、うん、また何か新しいことを考えてみるわ! ぐえっ』

 ええ!?
 ヴォルフが女神様を握りつぶしている!?

「やめとけ。また手に負えなくなるぞ」
『だってー』

 ヴォルフのこぶしの中から、ブツブツと女神様の不満そうな声が響いていた。



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