【書籍化&コミカライズ】身代わり聖女の初夜権~国外追放されたわたし、なぜかもふもふの聖獣様に溺愛されています~
 でも、やっぱり恥ずかしいものは恥ずかしい!

「えっとね、えっと……。あと、なんだかおなかが空いちゃったかも! もうお昼はすぎてるのかしら」
「そ、そうだな。結構時間は経ってる。今用意するから!」

 いそいそと外に出ていくヴォルフに、慌ててわたしも付いていく。ちょっと挙動不審なヴォルフがおかしかった。

「わたしも行くわ!」

 後ろから垣間見えたヴォルフの耳が少し色づいていた。

 いよいよ今夜――。

 緊張はあるけれど、怖くはなかった。ヴォルフになら何をされてもいい。なんでもしてあげたい。

 ……わたし達は本当の初夜を迎える。



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