【書籍化&コミカライズ】身代わり聖女の初夜権~国外追放されたわたし、なぜかもふもふの聖獣様に溺愛されています~
『心の中も外も、わたくしには意味のないこと』
「何をしに来た」

 ヴォルフが会話に割りこみ、わたしを抱き寄せた。

『まぁまぁ、悋気なの? 氷の如く冷徹で炎の如く苛烈だと謳われる、銀の狩人たるものが、ほほほ』

 聖なる水晶を現身とする白い光。
 眷属神であるヴォルフを軽くあしらう、強い神力。

 もしや……もしやこの方は。





 女神レクトマリア……。





 体が凍りついたように固まって動かなくなった。



< 93 / 294 >

この作品をシェア

pagetop