悪役令嬢の復讐マリアージュ
ボロボロ
そしてとうとう、精神が限界まで追い詰められる日々が始まった。
4月は私がデスクを置く人事労務課で、楓くんが働くからだ。

そう、長時間でも一時的ならまだしも。
楓くんと、家でも職場でも一緒なんて……
そんなの精神が持つわけない!

この課は3月も超絶に忙しいけど。
今月も新人研修や社員研修、新入社員の配属先決めや各種手続き等で、相当に忙しい。
そこで楓くんには本来の目的と並行して、その新入社員に関わる業務に携わってもらってた。

だから昼休憩も、親睦を深めるためにそのメンバーと過ごしてもらうようにしてたから……
それがせめてもの救いだった。

だって、私はお昼も忙しいし。
至らないお弁当を目の前で食べられたら……
公開処刑でしかない!

とはいえ。
その姿を目にしたり、その声を耳にしたり。
視線を感じて、頻繁に目が合ったりするから……
いくら業務に集中してても、気にならないわけがない!

しかも今日は、度々雷が鳴っていて……
ビクビクと神経まですり減らされる。
まさに、弱り目に祟り目とはこの事だろう。

ようやく就業時を迎えるも。
楓くんも、さっそく残業してて……
みんなが帰った頃、私のデスクにやってきた。
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