幼馴染みに彼女が出来ました!
この人が話している間、すぐ隣にいる萌花はじっと黙っていた。
何を考えてるのか、これからどうするつもりなのか分からないよ。
「あのチビといながら、同性の女の子までに手をだすなんて」
そのまるで人形みたいに綺麗な顔立ちをした大きな瞳は、どこか冷めていて突き刺さるような視線を彼に向けた。
「芽生ちゃんに、写真を送ったのあなたなの?」
びくりと体を震わせれば、握られた萌花の手の力が強くなる。
「あれは、ちょっと脅かそうと思って」
「何で……」
「萌花さんも見てくれたんですか?綺麗に撮れてたと思いませんか?」
彼が私達に1歩近づいてきて、見構えたその時ーー、
「俺が萌花だよ」
萌花が自分のウィッグを外すから、ネット越しの真っ黒な髪があらわになった。